既存のライドシェア業界が抱える問題
既存のライドシェアサービスは、大きく分けて
1.安全性
2.ドライバーの収入
3.価格
という3つの問題が有ります。
安全性
配車サービスは現在多くの企業が乱立しており、ドライバーの取り合いが起こっています。そういった状況下でより多くのドライバーを確保しようとする場合、中央集権的な企業では審査基準の低下や不適切な審査が行われる可能性があり、安全面においてリスクとなる可能性が高くなります。
ドライバーの収入
現在配車サービスのドライバーが受け取れている報酬は十分とは言い切れず、高額な手数料を支払わなければならない現状があり、生活費を稼ぐために朝から夜遅くまで長時間にわたり働く必要が生じています。
価格
移動者が移動手段として一番に考えるのはやはり価格です。ライドシェアサービスは価格水準と顧客獲得率の直的な維持に苦労している点が見て取れます。
DACSEEはどの様に問題を解決するか?
これらの問題に対してDACSEEではブロックチェーン技術を活用した「DACSEEネットワーク」と「DACSEEトークン」を活用し、ドライバーと乗客に新たなシステムを提供します。
DACSEEネットワーク
DACSEEネットワークを使用することで、ドライバーが主体的に組織を3層まで編成できる様になります。ドライバーは自らの組織が得た収益の一部を得ることが可能になり、ドライバーが主体となって組織を編成させることで、彼らの収益源を上げるモチベーションにもなります。
分散型安全監視システム
運転手が運転を開始する際は、ランダムに選出された3人のドライバーからの承認が必要です。運転を承認する者は、運転中のドライバーが得る報酬の一部を受け取ることができます。
また、乗客を乗せている際は、ランダムに選出された5人のユーザーによって監視が行われます。これによって、移動ルートを外れる、不自然な音声が発生したなどの緊急的な措置に対応ができます。選出されたユーザーには乗客が支払った費用の一部が付与されます。
お気に入りリストと引き継ぎ
DACSEEの利用者は、お気に入りの運転手を登録するこが可能です。こうした信頼はドライバーの資産となります。
また、ドライバーに不慮の事故や年齢による引退等が発生した場合に、DACSEEコミュニティーのP2Pシステムを使用して当人のアカウントを子供や別の運転手に譲渡/売却することも可能です。
DACSEEトークンを活用したプラットフォーム
DACSEEネットワークでは、乗客の支払い手段として、
1.現金
2. クレジットカード
3. DACSEEコイン
の3つの支払い方法を選択できます。
乗客は自由に決済手段を選べますが、ドライバーはあらかじめDACSEEコインを保有しておく必要があります。これは、安全監視者や、組織を編成している親ドライバーへの手数料など、DACSEEネットワーク内で支払われるに当てるためです。
DACSEEコインを前もって保有しておけば、現金やクレジットカードでの手数料よりも安価で利益を共有できるため、全てのドライバーコミュニティーにとってWin-Winの関係を構築することができます。
DACSEEは配車業界のあらたな生態系を築くか
従来の配車業界は運営企業が中心となって運営するスタイルでしたが、DACSEEではメインプレイヤーであるドライバーが中心となって発展していきます。
ドライバーが中心となった分散型コミュニティが従来の配車サービスを超えるのか、或いは企業の管理下におけるドライバー制度の方が生き残るのか、DACSEEの挑戦に是非注目したいところです。
執筆:角南 淳