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年2回の合宿で社員はブレスト体質に 「つくる人」を増やしつづける |『熱中の肖像』vol.14 面白法人カヤック 代表取締役CEO 柳澤 大輔 前編

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今期売上高は約28%増、経常利益は102%増

2015年12月は、カヤックが東証マザーズに上場してちょうど1周年にあたる。社員の平均年齢は29歳。伸びしろの大きい組織といえるが、それでも15年12月期通期決算は相当に勢いが良い。

売上高37億500万円、営業利益3億7000万円、経常利益3億6900万円を見込み、前年度比でそれぞれ27.9%増、86.6%増、102.0%増という伸び率である。推進力はソーシャルゲーム開発とチャット&ゲームコミュニティ「Lobi」の拡大だが、社長の柳澤大輔氏の話を聞く限り、根っこにあるのは組織力だ。

「面白法人カヤック」を名乗る同社は、毎月サイコロを振った出目で基本給×1~6%が加算される「サイコロ給」や、社員同士が長所を見つけて誉め言葉を贈る「スマイル給」などの制度が世間ではクローズアップされているが、その真意は投資である。

柳澤氏は「いろいろな制度は自社のブランディングの手段であり、長期的な投資と考えて取り組んでいる。会社を設立後、社員数40人のときに、80人が入れるオフィスを借りたのも投資で、その後の採用にプラスになった」と語る。

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会社がコンテンツ、理念は「つくる人を増やす」

投資の起点になるべきなのは、本来、経営理念である。経営理念からズレると、どこかで軌道が狂ってしまうのが経営の定理だが、柳澤氏は徹底的に経営理念を研究し、言語化できたのは設立3年目だった。

カヤックの経営理念は「つくる人を増やす」。このひと言である。シンプルで意図が明確だ。「つくる人」とはWebクリエイターだけでなく、耳目を集める制度を開発する人事部もクリエイターに含まれる。柳澤氏は「会社そのものをひとつのコンテンツ」と考えているが、それを言語化したのである。

この経営理念にもとづいて形成された組織が「新卒、中途とも作品を見て才能のある人材を採用している」(柳澤氏)というWebクリエイターのスキルを開花させ、数々のヒット作を誕生させた。

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後編に続く

 


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